研究論文 No.333
洗浄脱臭装置の性能の理論的予測
発表先
空気調和・衛生工学会大会
発表者
水野良典
内容
工場等の排気臭は同一の作業場であっても特定の工程のみで発生する場合があり、短時間発生する臭気に対して脱臭装置が除去性能を発揮できれば良い状況が多くある。その場合、洗浄装置の適切な設計、運用のためには過渡状態における振る舞いの把握が必要である。そこで、液相での臭気物質の物質収支、ヘンリーの法則、酸解離、及び反応速度論に基づいたガス除去率予測式の導出を行った。また、除去率予測式の導出のため、気液平衡線から予想される理想的なガス除去率と実際のガス除去率の比で表される気液接触率なる物理量を定義した。洗浄瓶及び向流式充填塔での硫化水素の除去実験により、導出したガス除去率予測式の妥当性を確認した。