朝日工業社IR

投資家の皆さまへ

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様々な可能性に挑戦し
変革を加速してまいります

株主の皆様には、平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による各種規制が緩和されたことに伴い、経済活動は正常化に向かい、景気は緩やかに持ち直しの動きが見られました。一方で、世界的な半導体不足やウクライナ情勢の長期化に伴う資源価格の高騰に海外における金融引き締めなどによる円安の進行、物価上昇、サプライチェーンでの制約、金融資本市場の変動等が重なるなど先行きは依然として不透明な状況で推移いたしました。

 当社グループの事業環境は、設備工事事業につきましては、建設投資は底堅く推移しておりますが、受注競争の激化や資機材価格の高騰などが懸念される厳しい状況が続きました。精密環境制御機器の製造販売事業につきましては、FPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置向け製品、半導体製造装置向け製品ともに、電子部品等の不足、中国における感染対策による生産計画への影響が続きました。

 こうした事業環境の下で、当社グループは第17次中期経営計画の最終年度に当たり、受注の確保と収益の向上に総力をあげて取り組んでまいりました。その結果、設備工事事業における受注競争の激化や工期延伸が懸念される中で、当初計画からの原価低減による売上総利益率の改善、経費の削減努力により、受注高、売上高、利益面すべてにおいて、当初予想を上回る成績を上げることができました。

 当社グループは3ヶ年を計画期間とする第18次中期経営計画(2023年4月~2026年3月)を策定しており、次期連結会計年度は初年度に当たります。第18次中期経営計画は、先に策定した長期ビジョン「ASAHI-VISION 100」の最終ステージとして、2025年4月に迎える創業100周年とその先に向けて、次なる飛躍を目指すものであります。また、基本方針として下記の3つの戦略とそれらを支える2つの基盤強化に取り組みます。
(1)事業戦略「収益力の強化と生産性の向上」
(2) 人材戦略「人材の価値を最大限に引き出す人的資本経営の実践」
(3) イノベーション戦略「研究開発の強化・推進と新事業への挑戦」
(4)サステナビリティ基盤の強化
(5)DX基盤の強化
 さらに、当社グループは、「地球環境と資源を大切にしながら、空気・水・熱の科学に基づく高度な技術によって、最適空間を創造し、人類文化の発展に貢献する」という企業理念に基づき、SDGs(持続可能な開発目標)基本方針を策定し、グループ全体としてのサステナビリティの観点を踏まえた経営を推進し、持続可能な社会の実現を目指してまいります。今後のわが国経済は、当連結会計年度に引き続き、先行き不透明感が続く厳しい状況が懸念されますが、国内外の動向を注視し、中期経営計画で掲げた目標達成に総力をあげて取り組んでまいります。

 株主の皆様におかれましては、今後とも特段のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

代表取締役社長高須 康有