研究論文 No.211
非結露型次世代空調システムに関する研究(その23)
デシカントロータの熱パージによる冬季の加湿性能
発表先
日本建築学会大会
発表者
河野仁志、岩本靜男・趙旺煕(神奈川大)、加藤信介(東大)他
内容
シリカゲルロータを用いたデシカント空調機のロータ処理側にパージ領域を設けた方式により、 夏季の除湿性能が向上する結果が得られている。今回は、冬季の加湿に用いた場合のパージの有無による効果をフィールド実験により確認した。パージの機能は夏季と同様で吸湿側の性能を上げるためデシカントロータで一度吸湿した空気をバイパスで冷却して吸湿能力を向上させることにより、冬季では逆に加湿側の性能も向上させようという目論見であった。しかしながら、パージ域を設けることによる処理風量の低下により、全体の吸湿量としてはパージなしの場合がパージありの場合より上回り、冬季での加湿においてはパージ方式は優位ではないことが明らかになった。