研究論文 No.256
業務用ビルを対象とした結露リスク評価に関する研究
機密性能および断熱性能の違いによる結露リスク評価
発表先
日本建築学会環境系論文集
発表者
河野仁志、牧野由佳(ダイキンエアテクノ)、岩本靜男、趙旺煕(神奈川大)、加藤信介(東京大)
内容
NEDOのプロジェクトで開発した手法を用いて、業務用ビルの結露リスク評価を行ったシミュレーションをまとめたもの。6階建てのビルを対象として、一般的な空調方式を用いたときの年間の結露リスクを動的エネルギー解析プログラムTRANSYSと気流ネットワークプログラムTRANFLOWを連成して解析した。本手法は建物のすべての空間について、1年間の壁面の結露評価が可能なことを特長としている。気密性能および断熱性能は、NEDOプロジェクトで設定した条件を基準とし、気密性能と断熱性能を変化させた時の結露リスクを試算した。結露箇所とその結露原因を考察し、断熱性の強化やコアの配置方位を変更することが結露低減策として有効であると提案している。