朝日工業社LABO

論文詳細

研究論文 No.36

QCMによるケミカルエアフィルタの寿命判定手法の検討

発表先

「エアロゾル研究 」Vol.20 No.3(日本エアロゾル学会)

発表者

中島啓之、本田重夫
広島大学大学院工学研究科:島田 学、奥山喜久夫

内容

半導体などを製造するクリーンルームでは、デバイスの集積度の向上と微細化に伴って、分子状物質による製品への汚染が問題となり、これらの分子汚染を防止するための様々な対策技術がとられている。その一つとして、ケミカルエアフィルタ(C/F)によるガス除去技術がある。
本研究では、水晶微量天秤法(QCM)の原理を利用した分子汚染モニタにより、C/Fの寿命を実測に基づいて簡便に把握することを検討した。その結果、以下のことがわかった。(1)C/Fの除去性能が正常に維持できている吸着初期段階では、分子汚染モニタによりC/Fの除去効果の違いを判別できる。 (2)分子汚染モニタは、シリコンウェーハやガラス基板などの表面汚染の防止に着目したC/Fの管理に有用である。(3)分子汚染モニタは、C/Fの高沸点物質に対する除去性能の変化をリアルタイムで測定できる。

発表年月:2005.09