研究論文 No.54
非結露型次世代空調システムに関する研究 第1報
CO2ヒートポンプを組み込んだデシカント空調システムの提案及び性能検討
発表先
(社)空気調和・衛生工学会 空気調和・衛生工学会論文集 No.110
発表者
小金井真、生田紀夫
東京大学生産技術研究所 加藤信介、大岡龍三、蔡耀賢
内容
CO2ヒートポンプをデシカント空調システムに組み込み、低温排熱が得られない場合にも安定した再生用エネルギーが供給出来る高効率のデシカント空調システムを提案した。デシカント空調機で除湿の際発生する吸着熱を除去(冷却)するためにCO2ヒートポンプを使用するが、その際CO2ヒートポンプにて発生する排熱を除湿ロータの再生に用いるシステムである。安定した省エネルギー性を確保しながら建物内及び空調システム内を非結露化し、IAQの向上を図れる。CO2ヒートポンプを採用することにより、除湿ロータの再生に高温排熱(70℃以上)を利用することができる。本報では、室内及び空調機内における微生物汚染の実態と対策などに関する調査結果及び各機器(除湿ロータ、CO2ヒートポンプ熱交換器)の性能に基づいてCO2ヒートポンプ組み込み方式の性能予測を行った結果について述べた。