朝日工業社LABO

論文詳細

研究論文 No.267

業務用ビルを対象とした結露制御のための設計・計画指針に関する研究

発表先

空気調和・衛生工学会大会

発表者

河野仁志、加藤信介(東京大)、岩本靜男(神奈川大)

内容

オフィスでの結露リスクを動的エネルギー解析プログラムTRNSYSと気流ネットワーク計算プログラムTRNFLOWを用いて評価した。約3,500m2のオフィスビルを評価対象とし、建材や紙類の吸放湿特性を考慮し、外皮の断熱性能の違いや気密性の違いによる1年間の建物内結露リスクを評価した。その結果、以下のような知見が得られた。(1)平面計画上,センターコアプランや偏心コアとすることが結露リスク軽減に有効である。(2) PAL*算定値が基準値を満たしていても結露は発生するため、特に屋根面と窓面の断熱性能向上が必要である。(3)気密性能の違いによる結露リスクへの影響は断熱性能が高い仕様とした場合には、大きな問題とならない。(4)結露が問題となる非空調室であるコア部を日射の影響がある方位に配置することが結露リスク軽減に有効である。 (5)北面にコア部を有する建物が結露対策上最も問題となる。

発表年月:2016.9