朝日工業社SUSTAINABILITY

事業活動を通じた取り組み

事業活動を通じた取り組み

事業活動を通じた取り組み

設備工事事業

福岡市地下鉄七隈線博多駅における「下水熱」の利用

福岡市交通局様による天神南駅から博多駅までの地下鉄七隈線延伸事業により、櫛田神社前駅および七隈線博多駅が新設されました。それにより、七隈線が九州・アジアの玄関口である福岡空港を結ぶ空港線の博多駅に直結し、空港へのアクセスとともに天神・博多の2大都市部の回遊性が劇的に向上することになりました。
当社は、新設された博多駅において、九州で初めて、鉄道事業者では全国初となる「下水熱」を利用した空調設備の施工を担当いたしました。主に駅舎の機器室等の空調(冷房)に利用され、年間約53千kWhの消費電力量の削減、CO₂換算で年間約18t-CO₂(電気のCO₂排出係数0.347㎏-CO₂/kWh(九州電力2018年度))のCO₂排出量の削減を期待することができます。

地下鉄七隈線博多駅(画像提供:福岡市交通局)
地下鉄七隈線博多駅(画像提供:福岡市交通局)
下水熱のメリット
  • 外気温の影響を受けにくく、一年を通して温度がほぼ一定
  • 下水熱は安定的に豊富に存在
再生可能エネルギーとしての活用
消費電力量(年間約53千kWh)の削減
CO₂排出量(年間約18t-CO₂)の削減が期待
下水熱の空調活用イメージ
下水熱の空調活用イメージ
下水熱交換器
下水熱交換器

共同印刷株式会社 本社新社屋における各種省エネ技術の導入

共同印刷株式会社様は、築後約80年が経過した本社社屋の耐震性およびセキュリティの強化、職場環境改善による効率性の向上などを総合的に勘案して建て替えを決定され、2022年3月に新社屋が完成しました。本建物はさまざまな省エネ技術を駆使した環境に配慮した設計で、ZEB Ready※1を実現するとともにBELS認証※2の最高ランクである5つ星(☆☆☆☆☆)を取得し、より快適で効率的な働き方を実現するオフィス環境と、非常時に備えた設備環境を実現しています。当社は、空調・衛生工事を担当し、各種省エネ設備を施工いたしました。

共同印刷株式会社 本社新社屋
共同印刷株式会社 本社新社屋

ZEB Ready認証・BELS認証5つ星取得

※1 ZEB Readyとは、ZEBを見据えた先進建築物として、外皮の高断熱化および高効率な省エネ設備を備えた建築物を指します。
※2 BELS認証とは、Building-Housing Energy-efficiency Labeling System(建築物省エネルギー性能表示制度)の略称で、建築物の省エネ性能を表示する第三者認証制度の1つとして、一次エネルギー消費量をもとに5段階の星マークで表示されます。

新社屋の主な特徴

1. 省エネ技術による地球環境への配慮
  • 建物の構造体(縦庇)による日射遮蔽、昼光利用照明、日射追従電動ブラインドシステム
  • 全館LED照明、オール電気熱源、中温冷水利用による熱源の高効率運転
2. 非常時に備えたレジリエントな施設計画
  • 免震構造を採用し、建物設備への震災被害リスクを低減
  • 非常時3日間の本社機能を維持するインフラ設備(受排水、発電等)の完備
3. 快適で効率的な働き方を実現するオフィス環境
  • 均一な温度環境と自由なレイアウトを実現する、輻射熱空調および床吹き出し空調システム
  • デシカント空調機による除湿制御

株式会社吉兆楽新社屋精米工場における「雪冷房」設備の導入

株式会社吉兆楽様は、日本有数の豪雪地帯および米どころである新潟県南魚沼市で、「雪」を利用してお米を保管する「雪蔵仕込み」を行い、より美味しさを引き出したお米の製造販売をされています。
 本件は、既存の雪蔵氷温熟成倉庫に新社屋と精米工場を増築する計画で、再生可能エネルギーの利用方法の一つである、冬季に蓄積した雪の冷熱を利用する「雪冷房」を採用し、当社は機械設備工事と雪冷房設備工事を担当いたしました。「雪冷房」を備えた既存の雪蔵氷温熟成倉庫に加えて、精米工場における製造工程の空調にも「雪冷房」を取り入れることで、お米に最適な温湿度変化の少ない環境を構築しています。

株式会社吉兆楽新社屋・精米工場
株式会社吉兆楽新社屋・精米工場
貯雪庫への雪入れの様子
貯雪庫への雪入れの様子
精米前の玄米が入ったタンクがある部屋を、雪冷房で5℃〜8℃に空調しています。
精米前の玄米が入ったタンクがある部屋を、雪冷房で5℃〜8℃に空調しています。

「雪冷房」の主な特長

1. お米にとって、最適な環境

雪の冷気を使用するため、電気による振動や扉の開け閉めによる光、温度変化の影響を受けにくい環境です。
2. 冷却装置としての雪

低温のシステムを維持するための電気エネルギーを大幅に削減できます。
3. 地球温暖化の防止にも貢献

「利雪」という考え方にならい、雪の有効活用により石油などの化石燃料やCO₂の削減にも貢献することができます。

これまでのサステナビリティ事例

機器製造販売事業

フロン対策

フロン対策
R407C化のカタログ

環境負荷軽減の取り組みの一環として、オゾン層破壊係数が大きい特定フロンを使用している古い装置をお持ちのお客さまに対して、係数がゼロである代替フロン(R407C)を冷媒とする冷凍機への交換(R407C化)を積極的に提案しています。また、フロン排出抑制法(2020年4月改正)に基づき、第一種特定製品(業務用冷凍空調機)の管理者として、フロン類の使用時における確実な漏洩防止に取り組むとともに、第一種フロン類充填回収業者に登録して、適切にフロン類の充塡、回収を行うなど、行政の行程管理制度に則った適切な管理、運用に努めています。

環境配慮設計の推進
~低GWP(地球温暖化係数)新冷媒を採用した超精密液温調装置(チラー)の開発~

近年の半導体業界の活況に伴い、半導体製造に必要なチラーの引き合いが増加する中で、脱炭素をはじめとした環境負荷軽減への意識が高まり、お客さまからの環境に配慮した仕様への要求がより高度化しています。
このような状況下で、新型チラー開発・設計に際して、従来機と比べて大幅にGWPが低いR513A(混合冷媒ガス)を採用し、欧州CEマーキングや北米NFPAなどの海外規格に適合させるとともに、温度精度も標準仕様±0.01℃に対して、実力値±0.005℃を実現するなど、要求仕様を満たすだけではなく性能面でもさらに優れたチラーが誕生しました。
これからもお客さまのニーズに応えるととともに、地球に優しい環境配慮設計を推進していきます。

従来機との比較

従来機との比較※GWP(Global Warming Potential(地球温暖化係数))とは、二酸化炭素を基準にして何倍の温室効果があるのかを表した数値のことで、数値が低いほど地球温暖化への影響度が少ないことを表します。

 
より詳細な情報は、以下のPDFをご確認ください。

エコノパイロットTMの製作・販売

エコノパイロットTM※の製作・販売

エコノパイロットTMは、2002年の発売以来、その信頼性と圧倒的な省エネ効果が高く評価され、あらゆる分野において数多くの省エネ実績を残してきましたが、2016年より横河電機株式会社からの移管を受けて、当社がエコノパイロットの製作・販売を手掛けるようになりました。
エコノパイロットTMは、空調設備に用いられる二次ポンプの運転を、最適に制御する省エネ制御システムで、既存の空調設備にこのエコノパイロットTMを設置するだけで、負荷が最大になるときを除き、送水ポンプの無駄な運転をなくすことで消費電力を最大90%削減という、極めて高い省エネ効果を実現することができます。
これからもエコノパイロットTMの製作・販売を通じて、省エネによる環境負荷軽減により一層貢献していきます。

エコノパイロットTMの3つの大きな特徴
  • 1.最大90%の年間送水電力削減が可能
  • 2.小型のコントローラを既存設備に追加するだけ
  • 3.削減量がその場で分かる運転管理画面
エコノパイロットTM※の製作・販売
※エコノパイロットTMは、横河電機株式会社の商標登録です。